お宮参りの時期をずらしてもいい？
～基礎知識と最近の事情を知って、家族にとってベストな形を～

はじめてのお宮参りを迎えるパパママの中には、「本来の時期に行けなかったけど、あとから行っても大丈夫？」「遅れて参拝するのはマナー違反？」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、お宮参りの基本的な意味や時期の由来・歴史から、現代の家庭事情に合わせた“時期をずらす”ことの考え方、メリット・注意点まで詳しく解説します。

目次

• 1. お宮参りとは？その意味と由来
• 2. お宮参りの基本的な時期と地域差
• 3. 時期をずらしてもいい？4つの理由
• 4. 時期をずらすメリット
• 5. ずらすならいつがいい？おすすめタイミング
• 6. ずらす際の注意点と家族への配慮
• 7. まとめ

1. お宮参りとは？その意味と由来

お宮参りは、赤ちゃんの誕生を氏神様に報告し、健やかな成長と長寿を願って行われる、日本の伝統的な行事です。

その起源は平安時代にまでさかのぼり、赤ちゃんが地域社会の一員として認められる「初参り（初宮詣）」という意味合いを持っていました。氏神様に参拝することで、その土地の守護を受けながら育っていくという風習が、時を経てお宮参りとして現代に伝わっています。

2. お宮参りの基本的な時期と地域差

伝統的には、

• 男の子：生後31日目
• 女の子：生後32日目

が目安とされてきました。赤ちゃんが生まれた日を「1日目」として数える数え日でカウントします。

しかし地域によっては生後100日目頃（百日祝いと合わせる）や、お七夜、初節句などとまとめて行うなど、さまざまな慣習があります。

現代では、家族の体調やスケジュール、天候などを考慮し、無理のないタイミングで参拝する家庭が増えています。

3. 時期をずらしてもいい？4つの理由

なぜお宮参りの時期をずらしてもいいの？

お宮参りは、赤ちゃんの誕生を神様に報告し、健やかな成長を願う大切な行事です。ですが「決められた日に必ず行わなければならない」という厳格なルールがあるわけではありません。

現代では、赤ちゃんと家族の健康や生活スタイルを第一に考えて、無理のないタイミングで行うのが自然な流れになっています。以下のような理由がある場合、時期をずらして行ってもまったく問題はありません。

1. 赤ちゃんやママの体調を考慮するため

お宮参りの時期とされる生後1か月頃は、赤ちゃんにとってもママにとっても、まだ体調が不安定な時期です。

• 赤ちゃんは免疫力が低く、体調を崩す可能性が高い
• ママも産後の回復が進んでおらず、外出が負担になることも

このような状況で無理をしてしまうと、せっかくの大切な行事が「大変な思い出」になってしまうかもしれません。家族全員が元気で穏やかに過ごせる日を選ぶことが、本来のお宮参りの意味につながります。

2. 季節や天候を避けるため

お宮参りの時期は赤ちゃんの誕生日によって決まるため、真夏や真冬など厳しい気候の中で行うこともあります。

• 猛暑では熱中症や脱水症の心配
• 真冬は風邪やインフルエンザのリスクが高まる

生後まもない赤ちゃんは体温調整が未熟なため、気候の影響を受けやすいのが特徴です。気候が安定した春や秋などにずらすことで、安全で快適なお参りが実現できます。

3. 行事や家族の予定と調整するため

赤ちゃんが生まれてから1歳になるまでには、お七夜、百日祝い、初節句、ハーフバースデーなど多くのお祝いがあります。

また、きょうだいがいる場合は七五三といった行事とも重なることがあります。行事をまとめて行うことで負担を減らし、記念撮影のスケジュールも組みやすくなります。

4. 家族全員がそろうスケジュールに合わせるため

お宮参りは、赤ちゃんだけでなく、家族全員でお祝いする大切な時間でもあります。

祖父母が遠方に住んでいたり、パパが仕事で休めない場合など、家族がそろう日を選んだほうがより思い出深い時間になります。

無理に日程にこだわるよりも、家族の笑顔がそろう日に行うことこそが、現代のお宮参りにふさわしい形です。

上記のような理由から、時期をずらすことは現代ではよくある対応です。

4. 時期をずらすメリット

1. 赤ちゃんとママの体調が整ってから行える

生後1か月頃の赤ちゃんは、まだ免疫力も体力も未熟な状態。環境の変化に敏感で、外出そのものがストレスになることもあります。

また、ママも出産から間もない時期は、身体が本調子ではなく、ホルモンバランスの乱れや睡眠不足などで体力的にとても不安定です。

そんな中での外出は、大きな負担になりかねません。

体調が落ち着いたころに時期をずらしてお宮参りを行うことで、ママも赤ちゃんも心身ともに余裕を持った状態で大切な日を迎えることができます。

2. 混雑を避けてゆったりとした参拝ができる

お宮参りは、多くの人が生後1か月を目安に行うため、神社が混み合う時期と重なることがよくあります。

特に、大安や週末、七五三シーズンなどは、祈祷の待ち時間が発生したり、人混みで気を遣うことも。

混雑を避けられる日や時期を選ぶことで、静かで落ち着いた雰囲気の中、家族でゆったりと参拝の時間を過ごすことができます。

3. 赤ちゃんの表情が豊かになってきて写真映えする

生後1か月頃の赤ちゃんは、まだ表情が少なく、寝ている時間も多めです。

生後2～3か月を過ぎると、少しずつ表情が豊かになり、「にこっ」と笑ったり、目でパパやママを追うようになったりと、反応が増えてきます。

赤ちゃんらしい自然な姿が写真に残しやすくなるのがこの時期。心温まる1枚を残すチャンスも広がります。

4. 兄弟の行事と合わせて家族イベントにしやすい

赤ちゃんにきょうだいがいる場合は、七五三や初節句などの行事と時期が重なることもあります。

行事をまとめて行うことで、移動や準備の手間が省けるだけでなく、家族全員でのイベントとして思い出が深まります。

記念撮影も一度にでき、兄弟そろった写真が残せるのも嬉しいポイントです。

5. ずらすならいつがいい？おすすめタイミング

1. 気候が穏やかな春や秋

お宮参りは赤ちゃんにとって初めての長時間の外出になることも多く、天候や気温の影響を大きく受けます。

真夏の猛暑や冬の寒さは、赤ちゃんの体調に大きな負担となる恐れがあるため、春（4月〜6月）や秋（9月〜11月）などの気候が穏やかな時期にずらすことで、安全かつ快適に過ごすことができます。

また、この時期は神社の境内も美しく、写真撮影に適した季節でもあります。桜や紅葉と一緒に記念写真を撮れるのも魅力です。

2. 百日祝い（お食い初め）と合わせて

百日祝い（お食い初め）は、生後100日頃に赤ちゃんが「一生食べ物に困らないように」との願いを込めて行う伝統行事です。

このタイミングは、赤ちゃんの首がすわり始め、体格もしっかりしてくるため、外出にも少し余裕が出てくる頃です。

百日祝いとお宮参りを同日に行うことで、家族のスケジュール調整がしやすくなり、写真撮影などもまとめて行うことができて効率的です。

ただし、赤ちゃんの負担を考えて、参拝と食事会、写真撮影は1日に詰め込みすぎず、分けて行うのもおすすめです。

3. 七五三の時期に兄弟と一緒に

赤ちゃんにきょうだいがいる場合、11月の七五三シーズンに合わせてお宮参りを行う家庭も増えています。

七五三も神社へのご祈祷を行う行事のため、ごきょうだいの行事とまとめて参拝すれば、移動や準備の手間も減り、家族全員での記念撮影の機会にもなります。

また、秋は過ごしやすい気候のため、長時間の外出にも向いており、赤ちゃんやママの体調面でも安心してお出かけできます。

6. ずらす際の注意点と家族への配慮

お宮参りの時期をずらすことには多くのメリットがありますが、スムーズに行うためにはいくつかの注意点もあります。特に、家族の意見や予定に配慮することで、みんなが満足できるお宮参りになるでしょう。

1. 祖父母など、伝統を重んじる世代には事前に相談を

お宮参りの時期には地域や家庭ごとのしきたりがあることも多く、祖父母世代は特に「生後1か月で行うべき」という価値観を大切にしている場合があります。

時期をずらすことに対して驚かれることもあるため、家族でよく話し合い、「赤ちゃんやママの体調を優先したい」などの理由を丁寧に伝えることが大切です。

お互いに気持ちよくお祝いができるよう、事前の相談と説明を心がけましょう。

2. 六曜（大安・仏滅など）を気にする方がいれば、候補日を工夫

お祝いごとの日取りには、六曜（ろくよう）を重視する方も多く見られます。

特に大安は「万事に良い日」とされ、人気が集中するため、撮影スタジオや神社の予約も混み合います。

祖父母や親族の中に六曜を気にする方がいれば、

大安、先勝（午前中）、友引（午前）など、日取りの候補をいくつか提案してみると配慮が伝わります。

3. 準備は日程を決めてから！衣装サイズや撮影日程にも注意

お宮参りの準備には、衣装のレンタルや着付け予約、写真撮影のスケジュール調整など、さまざまな手配が必要です。

先に日程を決めておかないと、赤ちゃんの成長とともに衣装サイズが合わなくなることや、希望の日に予約が取れなくなることもあります。

また、屋外での撮影を希望する場合は、天気予報も考慮に入れて計画するのがベターです。

4. 生後1か月ごろのニューボーン写真は別日に撮っておくと◎

お宮参りを先延ばしにする場合でも、生後1か月前後の赤ちゃんの「新生児らしさ」を写真で残しておくのはとてもおすすめです。

この時期ならではの小さな手足、眠っている表情、くるまれたおくるみ姿などは、あっという間に成長してしまうからこそ、貴重な記録になります。

ニューボーンフォトとして、スタジオやご自宅で別日に撮影しておくことで、お宮参り当日は余裕を持って参拝や家族の時間に集中することができます。

 

7. まとめ

お宮参りは、赤ちゃんがこの世に生まれてきたことへの感謝と、これからの健やかな成長を願う日本の伝統的な儀式です。時代の流れとともに、行事のスタイルも少しずつ変化していますが、「家族みんなで赤ちゃんの誕生をお祝いする」という本質は変わりません。

必ずしも「生後1か月以内に行わなければならない」という決まりはなく、赤ちゃんやお母さんの体調、ご家族のご都合、気候などを考慮して柔軟に時期を調整してもまったく問題はありません。むしろ、家族みんなが安心して参加できる日を選ぶことが、赤ちゃんにとっても最良の選択といえるでしょう。

特に近年では、お宮参りと百日祝い（お食い初め）を合わせて行うご家庭や、上のお子さまの七五三と一緒に参拝を済ませるケースも増えています。これにより、移動の負担や準備の手間が軽減されるとともに、家族の記念イベントとしての特別感が増すメリットもあります。

また、記念撮影のタイミングも柔軟に考えて良いでしょう。お宮参りと別の日に、赤ちゃんがよく笑うようになった頃に撮影することで、より自然で愛らしい写真を残すことができます。

こうした柔軟な発想でお宮参りを行うことで、より深い家族の絆や、一生の思い出として残る体験が生まれるのです。

そして、そのかけがえのない時間を美しく残すためには、プロの写真館での撮影がおすすめです。安全性や快適さに配慮された撮影空間、豊富な衣装、そして赤ちゃんの自然な表情を引き出す技術をもったカメラマンが揃っているスタジオでの撮影は、ご家族の思い出をかたちにする最高の手段です。

お宮参りは赤ちゃんにとって、初めて家族みんなで迎える大切な行事です。その瞬間を最高のかたちで残しておくことで、何年経っても温かい気持ちで振り返ることのできる宝物になります。

お宮参りのご予定がまだ決まっていない方、時期を迷っている方は、ぜひ一度ご相談ください。赤ちゃんとご家族にとって最良のタイミングと過ごし方をご提案いたします。

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